ガーディアンズッ☆彡


「まぁ、そんな難しく考えなくてもいっか。僕らはただ取り締まってればいいだけなんだもんね」



ユキちゃんとともに大量のお菓子を持って戻ってきた柚くんは、相変わらずチョコレートをもぐもぐと食べながら、あっけらかんと言う。



「〝正式な場〟以外では、ガーディアンのスターを狙うのは許されてないらしいからな」


「狙われねーなんて、面白くもなんともねぇな。つまらん」



恭也は不機嫌そうに学園マニュアルを捲りながら、チッと舌打ちを零した。


ちなみにその向かい側では、如月くんが腕を組んだまま、眠りの国に落ちてしまっている。



「だいたい、その正式な場ってのはなんなんだよ。俺ら年中ヒマじゃねぇか」



そうなんだよね、とあたしは珍しく恭也に同調する。


一般生徒の最終的な目標はガーディアンという称号を手に入れること。


しかしどうやらあたしたち〝ガーディアン〟に挑戦できるのは、年に二回催されるガーディアン祭の時だけらしいのだ。


それ以外────日常でスターを奪ったとなれば、規約違反で退学処分となる。


たしかに生徒監視者と称号守護者の両方の使命を持つあたしたちのスターを狙うことが出来たら、もう秩序どころの話ではなくなるし、仕方ないとは思うけれど。



「僕たち、必修授業もないしねー」



そう。


マスターコースの生徒は、他の生徒と違って時間割というものがない。


だからといって選択授業があるわけでもないので、なにか個別な用がない限りは、基本的に自由に過ごすことが出来る。
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