ガーディアンズッ☆彡


「────ガーディアン?」



……なにそれ?どういうこと?


この状況にはとても見合わない単語に、あたしは眉間にしわを寄せる。



「それにしてもよく気づいたなぁ。この水をかわせたヤツは歴代20人目だよ。まぁここの歴史も20年なんだけどな」



つまりこれは、ここの学園がはじまった当初からの恒例行事らしい。


首席への洗礼のつもりだろうか。


とはいえ、歴代の首席全員がこの水をかわしてるとは──さすがというか、なんというか。


はあ、と肺に溜まった空気を吐き出す。


状況を至極冷静に整理しながら、あたしはするどく先生を見据えた。



「どういうことか説明してください」


「おー、やっぱりこれぐらいじゃ天下のお姫さまは驚かないか。さっすが首席。侮れないねぇ」


「天下のお姫さま?」



なにそれ。


ここは戦国時代じゃないよ、先生。


またもや露骨に眉を寄せたあたしに、先生は苦笑する。


そして一瞬の隙をついて、あたしの手からマイクを抜き取った。
< 9 / 428 >

この作品をシェア

pagetop