孤独少女~Kiss Me~
「愛李、大丈夫?」



梢が私の肩を抱きながら訊いて来る。

私は頷きながら、今更ファーストキスが奪われた訳じゃないなど、ポジティブな考えを探す。

しかし、いくら初恋の相手やろうと、相田のキスしか受け入れられなかった。

身体が思いのほか拒否反応の示した。



「てめぇ、打っ潰す!!」



「梢――っ!!」



「何してんや!!」



髪を掻き乱した私を見て、梢の怒りが爆発。

梢を捕まえようも、既に陸の胸倉を掴んでる。

偶然にもやって来た喜多見により、離された梢と陸。



「こいつが愛李を襲おうとしたんや!せやから、私が――!!」



「梢、もうえーよっ!」



「落ち着け、アホが」



状況説明をしながら、また殴り掛かろうとした梢を喜多見と押さえて教室を出る。



「冷静になれ!暴れたら、助けてやろうとした千葉も困るやろ!」




「……そうやけど、同じ女として許せんやろ。幼なじみだろうと、いくらあいつが愛李を好きで諦める為でも、好きでもないヤツとキスなんか出来るか!出来るわけないやろっ!!」



「わかったから!とりあえず、話そうや。あいつの気持ちも、聞いたらなあかん」



喜多見の言う通りだ。
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