孤独少女~Kiss Me~
喜多見に呼ばれた陸と共に、指定された生徒指導室へと行く。

担任である相田も呼ばれ、5人で円テーブルを囲むように、パイプ椅子へと腰を下ろす。



「いきなりだが、砧から話は粗方聞いた。福山の口からも、何があったか話してくれるか?」



喜多見により、話し合いが始まった。

俯きながら、陸の話を聞く。



「好きなら何で、あの女と付き合ったんや!」



「今は関係ないやろ」



「気付かなかったんや。せやから、告られて、そのまま……」



梢の質問に突っ込む喜多見。

しかし、陸は答えた。

愛純と陸が付き合い始めた時、2人の前では祝福。

でも、その夜は一晩中泣いた。

それなのに、告られたからって……。


何だか悔しく、唇を噛んだ。



「それで今になって気付いたからって、お前も高3やろ。無理矢理キスすんなよ」



「しゃーないやんけ……。愛李は知り合いが付き合った男とは付き合わん。愛純なんて尚更やろ。
せやから諦めようと思った。でも何やろな。何も出来んと諦めたら、後悔しそうやった……」



「そんなんで襲ったんかッ!!」



「落ち着け!」



陸の発言に、私より梢がまたまたキレた。
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