孤独少女~Kiss Me~
「あ、“好きな人”て……」



「今、思い出すなやボケ!!」



…陸まで何やの!

居心地悪い!



「先生!結婚式って招待してくれるん?」



「俺がすると思うか」



「主役って、花嫁やんな?」



「うん。普通はそうやんな;;」



「普通ちゃんねん、この旦那」



「――おい」



教卓の前の席に座る女子がコソコソと話してる声が聞こえ、私は翔希を指差しながら言ってやった。

式は挙げれないけど、写真は何とか翔希が妥協してくれて、撮れる事になった。

彼を理解してるからこそ、不服はない。

心の底から感謝してる。

ただ、いじめたかっただけの話。



「もうこの話は終わり。誰か話したいヤツ居るか?」



「それじゃあ、私が――…」



「退校時間まで、卒アルに寄せ書きでもしとけ」



「聞けや、相田!」



「……何や」



話を切り上げようとした翔希は、自らが呼び掛けた事を、梢が立ち上がっただけで取り止めようとした。

梢が迫ると、翔希は嫌そうな顔でポジションを譲る。

梢は「りーくー!」と、叫んだ。
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