孤独少女~Kiss Me~
「モテる教師の奥さん同士、これからも仲良くしような!」



「モテても翔希に告白する勇気ある子は居ないんで、悩みの分かち合いは出来ませんけどね」



「え?告白された事ないん?」



「言っちゃったらしいですよ。“お前が俺の何を知ってるん。見た目に惚れただけで告白してんなよ”って……;;」



「は?あんた何様やねん」



「何様でもありませんけど?」 



私の隣に座る翔希は、愛陽さんにシラッとした態度で答えた。



「自分に酔いしれてるんちゃうか?この俺様」



「そうなん?」



「昔ほど……いや。別に」



「せやから、私に気を使わんでえーて」



「使うてない」



学生時代、女遊びが激しかったという翔希は、何故か昔の話を避けようとする。

別に過去の話を聞いたからって、私は妬かないのに。

確かに、良い気分てわけでもないけど、隠されるよりはましだと思う。

それに、今が重要。

大切にされてる。

愛されてるとわかってる。

何も心配もないから、問題ない。



「それが相田先生の優しさやんな?」



「元ちゃんはオープン過ぎて嫌や!」



「訊かれたら答えるやろ」



…それは職業病?;;
< 73 / 79 >

この作品をシェア

pagetop