プリズム!
「なぁ、あんた『冬樹』を呼び出せよ。転校してったけど、どうせ近くにいるんだろ?素直にあいつを呼び出してくれれば、あんたには手を出さないでおいてやるよ」
勝手なことを言っている。
「えーっ?この子餌にするだけなんて勿体ねぇじゃん。こんな可愛い子なかなかいないぜ?遊んじゃおうよ」
先程の男がとんでもないことをぼやいている。
(くだらない…)
夏樹は、ギリッ…と己の拳を握り締めた。
今、そんな気分じゃないのに。
(…放っておいて欲しい…)
確かに『冬樹』は近くにいる。
(…此処に、な…)
実際今の自分は、外見はともかく中身はあの頃と何も変わってはいないのだから。
それを逆に見透かされているようで、何だか悔しい。
(結局は、切り離せない…ってこと、なのかな…)
夏樹は、掴まれていた男の手を裏拳で思い切りはたいた。
「…ッてぇ!!何すんだお前っ!」
払われた痛む手を男は押さえながら逆上した。
途端に、他の男達を取り巻く空気も変化する。
「お前、女だからって優しくしてればいい気になりやがってッ!」
「自分の立場を思い知らせてやろうかっ?!」
(笑わせるな…)
こんな時。
女の子ならどう対処するのかなんて、オレは知らない。
「…煩い。文句があるなら掛かって来なよ」
勝手なことを言っている。
「えーっ?この子餌にするだけなんて勿体ねぇじゃん。こんな可愛い子なかなかいないぜ?遊んじゃおうよ」
先程の男がとんでもないことをぼやいている。
(くだらない…)
夏樹は、ギリッ…と己の拳を握り締めた。
今、そんな気分じゃないのに。
(…放っておいて欲しい…)
確かに『冬樹』は近くにいる。
(…此処に、な…)
実際今の自分は、外見はともかく中身はあの頃と何も変わってはいないのだから。
それを逆に見透かされているようで、何だか悔しい。
(結局は、切り離せない…ってこと、なのかな…)
夏樹は、掴まれていた男の手を裏拳で思い切りはたいた。
「…ッてぇ!!何すんだお前っ!」
払われた痛む手を男は押さえながら逆上した。
途端に、他の男達を取り巻く空気も変化する。
「お前、女だからって優しくしてればいい気になりやがってッ!」
「自分の立場を思い知らせてやろうかっ?!」
(笑わせるな…)
こんな時。
女の子ならどう対処するのかなんて、オレは知らない。
「…煩い。文句があるなら掛かって来なよ」