プリズム!
自分が『冬樹』の時、雅耶はいつだって傍に居てくれた。
学校では皆と一緒に笑い合い、時には過保護な程に心配してくれて、本気で叱られたこともある。
でも、ピンチの時には助けに駆けつけてくれる…そんな頼もしい幼馴染み。
そんな雅耶の優しさや、向けられた笑顔を思い出すだけで胸がジン…となって、思わず涙が出そうになった。
「雅耶…」
(でも何でだろ…。今は、雅耶がすごく遠くに感じるよ…)
実際、一緒にいられる時間は減った。
会うことすらままならない程に…。
お互いに違う環境に身を置いているのだから仕方がないのだけれど。
(だから、これをくれたんだよね…?)
両手の中の小さなマスコットをそっと持ち上げると、夏樹はそれを見つめる。
でも何故か視界が滲んでよく見えなかった。
(一緒にいられない『代わり』に…?)
夏樹はそれを両手でぎゅっと握りしめると、胸の前で祈るように抱えた。
途端に夏樹の瞳からは、ぽろぽろと涙が零れ落ちる。
「……っ…」
何で涙が出るのか、分からなかった。
(せっかくお守り貰ったけど、オレ…全然ダメだ…)
女の子らしくなることも。
傍に…雅耶がいないのも…。
(オレ、いつからこんなに弱くなっちゃったんだろ…)
昔は一人でも全然平気だったのに。
ずっと、独りで生きていこうと決めていた位なのに…。
学校では皆と一緒に笑い合い、時には過保護な程に心配してくれて、本気で叱られたこともある。
でも、ピンチの時には助けに駆けつけてくれる…そんな頼もしい幼馴染み。
そんな雅耶の優しさや、向けられた笑顔を思い出すだけで胸がジン…となって、思わず涙が出そうになった。
「雅耶…」
(でも何でだろ…。今は、雅耶がすごく遠くに感じるよ…)
実際、一緒にいられる時間は減った。
会うことすらままならない程に…。
お互いに違う環境に身を置いているのだから仕方がないのだけれど。
(だから、これをくれたんだよね…?)
両手の中の小さなマスコットをそっと持ち上げると、夏樹はそれを見つめる。
でも何故か視界が滲んでよく見えなかった。
(一緒にいられない『代わり』に…?)
夏樹はそれを両手でぎゅっと握りしめると、胸の前で祈るように抱えた。
途端に夏樹の瞳からは、ぽろぽろと涙が零れ落ちる。
「……っ…」
何で涙が出るのか、分からなかった。
(せっかくお守り貰ったけど、オレ…全然ダメだ…)
女の子らしくなることも。
傍に…雅耶がいないのも…。
(オレ、いつからこんなに弱くなっちゃったんだろ…)
昔は一人でも全然平気だったのに。
ずっと、独りで生きていこうと決めていた位なのに…。