プリズム!
「……っ…」
啄むような、優しいキス。
されるがままにそれを受け止めると、頬に添えられた手とは反対側の親指で唇をなぞるようにそっと拭われて、思わず身体がビクリ…と震えた。
おそるおそる閉じていた瞳を開くと、まだすぐ間近にあった雅耶の視線と絡み合う。
雅耶は何故だか眩しそうに目を細めると、優しく微笑んだ。
「俺、夏樹のこと…たまらなく好きだ…」
「…まさや…」
「お前が楽しそうに笑ってると俺も嬉しいし、お前が泣いてると俺も辛い…。特に、さっきみたいにお前が一人で何かを抱え込んで泣いてるのは見ていて本当に切ないよ…」
僅かに残る涙の痕を、そっと指でなぞる。
「だから、もう一人で泣いたりしないで…泣きたくなったら俺の傍で泣けよ。俺の胸で良ければいつでも貸してやるからさ」
後半、自分で言ってて照れが入ったのか雅耶は再びゆっくりと立ち上がると、遠くの空を見つめた。
「…うん…。ありがと…」
夏樹が素直に礼を口にすると、雅耶は僅かに顔だけこちらを振り返ると照れ臭そうに笑った。
「やっぱりさ…俺はお前が夏樹に戻れて良かったと思うよ。もうこれ以上何も辛いものを背負って生きてなんか欲しくないし…。それに『冬樹』のままじゃ、結婚も出来ないしな」
「…えっ…?」
啄むような、優しいキス。
されるがままにそれを受け止めると、頬に添えられた手とは反対側の親指で唇をなぞるようにそっと拭われて、思わず身体がビクリ…と震えた。
おそるおそる閉じていた瞳を開くと、まだすぐ間近にあった雅耶の視線と絡み合う。
雅耶は何故だか眩しそうに目を細めると、優しく微笑んだ。
「俺、夏樹のこと…たまらなく好きだ…」
「…まさや…」
「お前が楽しそうに笑ってると俺も嬉しいし、お前が泣いてると俺も辛い…。特に、さっきみたいにお前が一人で何かを抱え込んで泣いてるのは見ていて本当に切ないよ…」
僅かに残る涙の痕を、そっと指でなぞる。
「だから、もう一人で泣いたりしないで…泣きたくなったら俺の傍で泣けよ。俺の胸で良ければいつでも貸してやるからさ」
後半、自分で言ってて照れが入ったのか雅耶は再びゆっくりと立ち上がると、遠くの空を見つめた。
「…うん…。ありがと…」
夏樹が素直に礼を口にすると、雅耶は僅かに顔だけこちらを振り返ると照れ臭そうに笑った。
「やっぱりさ…俺はお前が夏樹に戻れて良かったと思うよ。もうこれ以上何も辛いものを背負って生きてなんか欲しくないし…。それに『冬樹』のままじゃ、結婚も出来ないしな」
「…えっ…?」