プリズム!
学園祭の翌朝。


夏樹はまどろみながら、ベッドに横になり天井を見上げていた。

今日は日曜日。

予定は特にない。バイトも一日休みだ。

その為、特に目覚ましを掛けることなく眠ったのだが、思いのほか早く目が覚めてしまったようだ。

枕元の目覚まし時計を見ると、まだ朝の7時を過ぎた所だった。

(寒いし、布団から出たくないな…)

横向きに寝返りを打つと首まで布団に潜り、再び目を閉じる。


昨日は色々なことがありすぎて、何だか疲れていた。

最終的には雅耶のお陰で、嫌な思い出にはならずに済んだけれど。

自分の中にある嫉妬心とか、一丁前にも独占欲とかがあるのだということが分かって、ちょっぴり複雑な気持ちだった。

(…あんなに泣くなんて…。思い出すだけでも恥ずかしいっての…)

小さく溜息を吐く。

それに、昨日沢山泣いたからだろうか。

今日は(まぶた)が重い感じだ。

夏樹はそっと瞳を開くと、何処を眺めるでもなく昨日のことを思い返していた。

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