プリズム!
そのままゆっくりと窓辺へ近付いて行くと、カーテンを開けた。

暖かな日差しが窓ガラスを通しても感じられる程の、ぽかぽか陽気だった。


「………」


(爽やかな朝…と言いたい所だけど…)

でも、何故だろう?

妙に身体がだるい。


(なんか、頭もぼーっとする…)


違和感を感じながらも、昨日泣き過ぎたせいかな?…と、気を取り直して動き出すことにした。

どのみち、今日は休みだ。

足の方も無理しないようにと言われているし、家でゆっくり過ごす分には問題ないだろうと夏樹は思った。



夏樹が起き出してから約一時間程が経過した頃。

珍しく家の呼び鈴が鳴った。


(…誰だろ?)


疑問に思いながらも、そっとドアへと近付いて行く。

今日雅耶は、午前中は部活と例の実行委員の集まりがあると言っていた。

少し時間が被るので途中で部活を抜け出さないといけないし憂鬱(ゆううつ)だと昨夜電話で話しをしていた。

『終わり次第(しだい)顔を出すから』そう言ってはいたけど。

(流石にまだ、そんな時間じゃないし…。変なセールスとかだったらやだな…)

そう思い、ドアスコープからそっと外を覗いてみた。

だが、そこに居たのは…。


「……えっ…?」

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