プリズム!
転入から三日目の朝。
夏樹は通学の為、混み合った電車に揺られていた。
成桜女学園は、以前通学していた成蘭高校への降車駅より三つ先の駅で降りる。
その為、電車内を見渡せば、見慣れた制服もチラホラと見掛ける程だった。
(知ってる奴なんかに出くわしたら最悪だよな…。それだけはマジ勘弁して欲しい…)
今まで『冬樹』として通学していた電車よりも、少し早い時間に乗るようにはしているのだが、何処で誰が見ているとも限らない。
夏樹は電車の隅へと乗ると、出来るだけ目立たないように、僅かに顔を伏せるようにしていた。
降車駅までは、まだ少しある頃。
ふと気が付くと、すぐ傍にも同じ制服を着た女の子が吊革に掴まって立っていた。
だが、何処かそわそわと落ち着かない。
(何だ…?何かあったのかな…?)
混み合った車内には、身動きが取れない程ではないが多くの人がひしめき合っている。
そんな中、挙動不審に動くさまは何処か違和感を感じて。
夏樹は意識して観察をするように、その女生徒が見える位置まで少しだけ動くと。
(なっ?アイツ!!)
その女生徒の斜め後ろに立っているサラリーマン風の男の手が、不自然に彼女のスカートの裾へと伸びていたのだ。
夏樹は通学の為、混み合った電車に揺られていた。
成桜女学園は、以前通学していた成蘭高校への降車駅より三つ先の駅で降りる。
その為、電車内を見渡せば、見慣れた制服もチラホラと見掛ける程だった。
(知ってる奴なんかに出くわしたら最悪だよな…。それだけはマジ勘弁して欲しい…)
今まで『冬樹』として通学していた電車よりも、少し早い時間に乗るようにはしているのだが、何処で誰が見ているとも限らない。
夏樹は電車の隅へと乗ると、出来るだけ目立たないように、僅かに顔を伏せるようにしていた。
降車駅までは、まだ少しある頃。
ふと気が付くと、すぐ傍にも同じ制服を着た女の子が吊革に掴まって立っていた。
だが、何処かそわそわと落ち着かない。
(何だ…?何かあったのかな…?)
混み合った車内には、身動きが取れない程ではないが多くの人がひしめき合っている。
そんな中、挙動不審に動くさまは何処か違和感を感じて。
夏樹は意識して観察をするように、その女生徒が見える位置まで少しだけ動くと。
(なっ?アイツ!!)
その女生徒の斜め後ろに立っているサラリーマン風の男の手が、不自然に彼女のスカートの裾へと伸びていたのだ。