プリズム!
夏樹は、歩きながらショーウインドウに映る自分の姿をチラリと見つめた。
そこには、見かけが女の子らしい…とは自分では言い難いが、服装を見てみれば一応何処から見ても女の子に見えるであろう自分の姿が映っている。
そして、並んで横を歩く…雅耶。
こんな風に、クリスマスの日に二人で出掛けたりするようになるなんて、一年前には想像もつかなかったことだ。
何しろ雅耶と再会することは勿論、自分が『夏樹』に戻れる日が来るなんて思ってもみなかったのだから…。
こんな…
穏やかな気持ちで、この日を過ごせる時が来るなんて、何だか不思議だ…。
「ね、雅耶?今日ってどこまで行くんだっけ?」
駅を目前にして、ずっと気になっていたことを今更ながらに聞いてみると。
「あれ?俺言ってなかったっけ?ゴメン。えーとね…」
雅耶は歩きながらコートのポケットの中から小さな封筒を取り出すと、その中のチケットのような物をこちらに差し出した。
「ここだよ」
「これ…水族館?」
「そ。夏樹と一緒に行きたいなって思って…」
「これ、買ったの?」
入場券と書いてあるのを見て聞いてみると、
「え…うん…いや、貰ったんだ」
挙動不審な雅耶の返事が返って来た。
そこには、見かけが女の子らしい…とは自分では言い難いが、服装を見てみれば一応何処から見ても女の子に見えるであろう自分の姿が映っている。
そして、並んで横を歩く…雅耶。
こんな風に、クリスマスの日に二人で出掛けたりするようになるなんて、一年前には想像もつかなかったことだ。
何しろ雅耶と再会することは勿論、自分が『夏樹』に戻れる日が来るなんて思ってもみなかったのだから…。
こんな…
穏やかな気持ちで、この日を過ごせる時が来るなんて、何だか不思議だ…。
「ね、雅耶?今日ってどこまで行くんだっけ?」
駅を目前にして、ずっと気になっていたことを今更ながらに聞いてみると。
「あれ?俺言ってなかったっけ?ゴメン。えーとね…」
雅耶は歩きながらコートのポケットの中から小さな封筒を取り出すと、その中のチケットのような物をこちらに差し出した。
「ここだよ」
「これ…水族館?」
「そ。夏樹と一緒に行きたいなって思って…」
「これ、買ったの?」
入場券と書いてあるのを見て聞いてみると、
「え…うん…いや、貰ったんだ」
挙動不審な雅耶の返事が返って来た。