プリズム!
「…?どうしたの?もしかして、例の子がいたとか?」
目を見開いたまま固まっている愛美に、小さく耳打ちするように声を掛けると、愛美がゆるく首を振った。
「ううん…本人じゃないんだけど…。あの人と一緒にいた友達の子がいる」
その言葉に。
(…え?気になる本人の顔は分からないけど、友達のことは分かるのか?)
…と、思わず心の中だけでツッコミを入れた。
だが、これは大きな進展だ。
夏樹は、その人物を確認する為「どこの人?」と、愛美の視線の先を辿るように、ゆっくりと後方を振り返りかけた。
その時だった。
「あっれーーーっ!?もしかして、夏樹チャンっ!?」
その方向から、聞き慣れた大きな声が聞こえてきた。
(こ…この声は、まさかっ!!)
実際、自分のことを『夏樹』と認識して声を掛けて来る者自体、限られているのだ。
そして、この大きな声。軽いノリ。
(これは…まさしく…)
嫌な予感を感じつつ、そちらをそっと振り返ると。
こちらに向かってにこやかに手を振っている見知った顔がそこにはあった。
「な…長瀬…」
(やっぱりか…)
夏樹はがっくりと肩を落とした。
目を見開いたまま固まっている愛美に、小さく耳打ちするように声を掛けると、愛美がゆるく首を振った。
「ううん…本人じゃないんだけど…。あの人と一緒にいた友達の子がいる」
その言葉に。
(…え?気になる本人の顔は分からないけど、友達のことは分かるのか?)
…と、思わず心の中だけでツッコミを入れた。
だが、これは大きな進展だ。
夏樹は、その人物を確認する為「どこの人?」と、愛美の視線の先を辿るように、ゆっくりと後方を振り返りかけた。
その時だった。
「あっれーーーっ!?もしかして、夏樹チャンっ!?」
その方向から、聞き慣れた大きな声が聞こえてきた。
(こ…この声は、まさかっ!!)
実際、自分のことを『夏樹』と認識して声を掛けて来る者自体、限られているのだ。
そして、この大きな声。軽いノリ。
(これは…まさしく…)
嫌な予感を感じつつ、そちらをそっと振り返ると。
こちらに向かってにこやかに手を振っている見知った顔がそこにはあった。
「な…長瀬…」
(やっぱりか…)
夏樹はがっくりと肩を落とした。