プリズム!
夏樹の説明に、不思議そうな顔をしながらも大人しく耳を傾けて聞いていた長瀬は、全てを聞き終えると確認を取るように口を開いた。
「えっと、つまり…?その子…愛美ちゃん?が、学校帰りの電車の中で貧血で倒れそうになった時に、助けてくれた成蘭の奴を探してるって?」
「うん」
「で?その時、そいつと一緒に居たのが俺だったってこと?」
「うん…。そうらしいんだけど…。だよね?愛美?」
夏樹が確認するように愛美に声を掛けると、愛美はこくこくと頷いた。
「…心当たり、ある?」
長瀬は愛美の顔を見つめると、記憶を辿るように「うーん」…と、腕を組んで暫く唸っていたが、不意に思い出したように指を鳴らした。
「あ!俺、思い出したかもっ」
「ホントかっ?」
夏樹は、身を乗り出すようにそれに反応した。
愛美も両手を合わせて、期待の表情を浮かべている。
だが、長瀬は突然夏樹の腕を掴むと、その腕をぐいぐいと引っ張った。
「夏樹ちゃんっ、ちょっとこっちこっち!」
「えっ?何?ちょっ…。ごめんね、愛美。ちょっと待っててっ」
「あ…うん…」
愛美から少し離れた場所まで長瀬に腕を引かれて行くと、夏樹は戸惑いながらも「…どうしたんだよ?」と、長瀬に小さく疑問を投げ掛けた。
「えっと、つまり…?その子…愛美ちゃん?が、学校帰りの電車の中で貧血で倒れそうになった時に、助けてくれた成蘭の奴を探してるって?」
「うん」
「で?その時、そいつと一緒に居たのが俺だったってこと?」
「うん…。そうらしいんだけど…。だよね?愛美?」
夏樹が確認するように愛美に声を掛けると、愛美はこくこくと頷いた。
「…心当たり、ある?」
長瀬は愛美の顔を見つめると、記憶を辿るように「うーん」…と、腕を組んで暫く唸っていたが、不意に思い出したように指を鳴らした。
「あ!俺、思い出したかもっ」
「ホントかっ?」
夏樹は、身を乗り出すようにそれに反応した。
愛美も両手を合わせて、期待の表情を浮かべている。
だが、長瀬は突然夏樹の腕を掴むと、その腕をぐいぐいと引っ張った。
「夏樹ちゃんっ、ちょっとこっちこっち!」
「えっ?何?ちょっ…。ごめんね、愛美。ちょっと待っててっ」
「あ…うん…」
愛美から少し離れた場所まで長瀬に腕を引かれて行くと、夏樹は戸惑いながらも「…どうしたんだよ?」と、長瀬に小さく疑問を投げ掛けた。