プリズム!
「そうかー。お前、成桜行ったんだっけかー。でも薫は今二年だろう?学年違うのに交流とかあるもんなのか?」
「ふふっ…彼女ね、成桜では注目の『噂の転入生』なのよー」
その言い回しに、直純が何かを心配したのかこっちに視線を寄こした。
話しの流れからして、痴漢を撃退したことで多くの部からスカウトが来ていたことを暴露されるのだと気付いた夏樹は、何となくその場には居たたまれず、水の入ったピッチャーを手にそそくさとホールへ足を運んだ。
そんな様子を横目で見ていた直純は、薫から語られる夏樹の武勇伝に、思わずクスッと優しい笑みをこぼすのだった。
薫が来店してから、暫くした頃。
再び、カラン…という音と共にドアが開いた。
「いらっしゃいませー。…あっ、雅耶…」
「オッス、お疲れっ。ちょこっと久し振り。…元気だったか?」
そこには、僅かに照れたような微笑みを浮かべている雅耶がいた。
「うん…。雅耶も元気そうで何より…」
電話で話しはしているので、お互いに変わりないのは分かっているのだが、どこか照れが入ってぎこちない挨拶を交わしてしまう。
(…でも、久し振りに会っても雅耶は雅耶だ…)
その笑顔は何も変わっていなくて、何だか安心する。
「ふふっ…彼女ね、成桜では注目の『噂の転入生』なのよー」
その言い回しに、直純が何かを心配したのかこっちに視線を寄こした。
話しの流れからして、痴漢を撃退したことで多くの部からスカウトが来ていたことを暴露されるのだと気付いた夏樹は、何となくその場には居たたまれず、水の入ったピッチャーを手にそそくさとホールへ足を運んだ。
そんな様子を横目で見ていた直純は、薫から語られる夏樹の武勇伝に、思わずクスッと優しい笑みをこぼすのだった。
薫が来店してから、暫くした頃。
再び、カラン…という音と共にドアが開いた。
「いらっしゃいませー。…あっ、雅耶…」
「オッス、お疲れっ。ちょこっと久し振り。…元気だったか?」
そこには、僅かに照れたような微笑みを浮かべている雅耶がいた。
「うん…。雅耶も元気そうで何より…」
電話で話しはしているので、お互いに変わりないのは分かっているのだが、どこか照れが入ってぎこちない挨拶を交わしてしまう。
(…でも、久し振りに会っても雅耶は雅耶だ…)
その笑顔は何も変わっていなくて、何だか安心する。