プリズム!
「…そう言えば、雅耶とは連絡取ってるの?明日転入のことも話してたりする?」
さり気なく清香から振られた話題に、夏樹はミルクの入ったカップを両手に持ちながら素直に頷く。
「うん、一応…。昨日電話で…だけど」
そこまで言うと、清香は嬉しそうに笑った。
「ふふ、そっか。今部活はどこも大会続きで忙しそうだものね」
「そうみたいだね」
『雅耶』というのは、夏樹の実家の隣に住む幼馴染みの少年だ。
過去に、夏樹と清香を引き合わせたのも彼である。
久賀雅耶は、夏樹とは同級生で、現在清香が保健医を務める成蘭高校に通っている。
雅耶は夏樹と兄の冬樹と共に、いつだって一緒に過ごして来た、まるで兄弟のような存在だった。
家が隣同士で互いの母親同士が仲が良く、いつも家を行き来していたこともあり、三人は物心ついた小さな頃から一緒に育ってきたのだ。
だが例の事件後、夏樹は『冬樹』として、親戚の家に引き取られてしまった為、雅耶とは離れ離れになっていたのだが、高校入学を機に、この街へと戻って来た夏樹は、偶然にも高校で雅耶と再会を果たした。
再会した当初は、実は色々とぶつかることもあったのだが、今では雅耶も夏樹の良き理解者となっている。
さり気なく清香から振られた話題に、夏樹はミルクの入ったカップを両手に持ちながら素直に頷く。
「うん、一応…。昨日電話で…だけど」
そこまで言うと、清香は嬉しそうに笑った。
「ふふ、そっか。今部活はどこも大会続きで忙しそうだものね」
「そうみたいだね」
『雅耶』というのは、夏樹の実家の隣に住む幼馴染みの少年だ。
過去に、夏樹と清香を引き合わせたのも彼である。
久賀雅耶は、夏樹とは同級生で、現在清香が保健医を務める成蘭高校に通っている。
雅耶は夏樹と兄の冬樹と共に、いつだって一緒に過ごして来た、まるで兄弟のような存在だった。
家が隣同士で互いの母親同士が仲が良く、いつも家を行き来していたこともあり、三人は物心ついた小さな頃から一緒に育ってきたのだ。
だが例の事件後、夏樹は『冬樹』として、親戚の家に引き取られてしまった為、雅耶とは離れ離れになっていたのだが、高校入学を機に、この街へと戻って来た夏樹は、偶然にも高校で雅耶と再会を果たした。
再会した当初は、実は色々とぶつかることもあったのだが、今では雅耶も夏樹の良き理解者となっている。