プリズム!
雅耶は賑わっている昇降口で、一人天井を仰ぎ見て大きく息を吐くと、気を取り直して、成桜の役員の生徒達がいつ来ても良いように入口の正面へと歩み出た。
その時。
丁度向こうから、長瀬を先頭に夏樹達が歩いて来るのが見えた。
すぐにこちらに気付いたらしい夏樹が、少し表情を和らげて微笑むのが見える。
(夏樹…)
可愛らしいフリルのワンピースを揺らして歩いて来るその姿は、今迄に見たこともない程に女の子らしく魅力的で、思わず視線が釘付けになる。
雅耶は、自分の頬が無意識の内に熱くなっていくのを感じていた。
「ホント、ごめんっ!!」
一通り夏樹の友人達と挨拶や自己紹介を交わした所で、雅耶は急な仕事が入ってしまったことを告げると、夏樹を前に小さく頭を下げた。
長瀬や愛美達は、少し離れた所で二人の様子を見守りつつ、プログラムを手に次はどこへ行こうかと話し合っている。
「そんな謝るなよ…っていうか、謝らないでよ」
夏樹は気を使うように穏やかに口を開いた。
「雅耶だって仕事なんだし、こればっかりは仕方ないでしょ?そんな気にしないで大丈夫だよ」
「うん…。まぁ、そうなんだけどさ…」
気遣うように微笑んで見上げてくる夏樹を改めて見つめる。
夏樹自身は『冬樹』だとバレたら大変だと危惧していたけれど、もうそこにいる夏樹は、以前の冬樹とは雰囲気も全然違う別人のようだった。
(お前…可愛いすぎるだろ…)
その時。
丁度向こうから、長瀬を先頭に夏樹達が歩いて来るのが見えた。
すぐにこちらに気付いたらしい夏樹が、少し表情を和らげて微笑むのが見える。
(夏樹…)
可愛らしいフリルのワンピースを揺らして歩いて来るその姿は、今迄に見たこともない程に女の子らしく魅力的で、思わず視線が釘付けになる。
雅耶は、自分の頬が無意識の内に熱くなっていくのを感じていた。
「ホント、ごめんっ!!」
一通り夏樹の友人達と挨拶や自己紹介を交わした所で、雅耶は急な仕事が入ってしまったことを告げると、夏樹を前に小さく頭を下げた。
長瀬や愛美達は、少し離れた所で二人の様子を見守りつつ、プログラムを手に次はどこへ行こうかと話し合っている。
「そんな謝るなよ…っていうか、謝らないでよ」
夏樹は気を使うように穏やかに口を開いた。
「雅耶だって仕事なんだし、こればっかりは仕方ないでしょ?そんな気にしないで大丈夫だよ」
「うん…。まぁ、そうなんだけどさ…」
気遣うように微笑んで見上げてくる夏樹を改めて見つめる。
夏樹自身は『冬樹』だとバレたら大変だと危惧していたけれど、もうそこにいる夏樹は、以前の冬樹とは雰囲気も全然違う別人のようだった。
(お前…可愛いすぎるだろ…)