姉妹ものがたり
慎也*仲良し…同士?
「木田さん、ズバリ!年上の女性に好かれるには、どうしたらいいと思いますか」
学校帰りの学生で賑わうファーストフード店、真向かいの席でストローを咥えるブレザー姿に期待の眼差しを投げかける。
「それ、ぼくに聞くの?」
ストローを口から離して、あからさまにめんどくさそうな顔をする木田に、大きく何度も頷き返す。
「あのさ、何か勘違いしてるかもしれないから言っておくけど、ぼくも三上と同じだからね」
“はて?”と首を傾げて見せると、木田の口から盛大なため息が漏れた。
「ぼくも片思い中なわけ、わかる?好かれる方法なら、こっちが聞きたいくらいだよ」
ストローを噛み締めて勢いよく中身を啜った木田は、“ふう…”と息をついてカップをテーブルに戻す。
「それにさ、三上は別に、その人に嫌われてるわけじゃないだろ?」
確かな事はわからないが、恐らく嫌われてはいないだろうと曖昧に頷いて見せる。
「だったら、好かれることより、異性として見てもらう方法を考えたほうがいいよ」