擬態世界
擬態世界
恋の話が嫌いだった。テレビの話が嫌いだった。それよりも好きな本やマンガの話をしたかった。違うが恐くて、独りでありたくなくて、一人でありたかったから、恋をして、テレビを観た。彼氏がいた。アイドルを追い掛けた。
私は矮小な世界で、息も絶え絶えでした。
いまはたっぷりと息ができます。私の部屋で、あの本をそっちに、そのマンガをこっちに、好きな音楽をかけて、ゆったりとソファに寝そべっています。アクセサリーだった彼氏はもういません。
好きを、好きに、好きと。言えない世界で擬態している私へ。
こちらはとてもラクですよ。
私は矮小な世界で、息も絶え絶えでした。
いまはたっぷりと息ができます。私の部屋で、あの本をそっちに、そのマンガをこっちに、好きな音楽をかけて、ゆったりとソファに寝そべっています。アクセサリーだった彼氏はもういません。
好きを、好きに、好きと。言えない世界で擬態している私へ。
こちらはとてもラクですよ。