君はオオカミくん


「お、お兄さん?友達がいないなら私がなってあげるから腕は離そう!ね?ね?」

必死に腕を振ってみる……うん、だめ。

「友達になってくれるの?なら尚更離せないなぁ」

逆に煽ってしまったようだ、ばかめ!私!

「え、えーとぉ……」
困り果てたそんな時、私はふとケーキのことを思い出し必死に腕を振った。
やはり離してはもらえない。

こうなったら、もうお兄さんが悪いんだからね

そして私は掴まれていない片方の腕をお兄さんに向けて大きく振り落としたのだった。





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