君はオオカミくん

あからさまに不機嫌な彼は図書室の番人かのように私を見ていた。
本当は怖いし近付きたくないけど…

「私、時田くんになにかしちゃったかな?」

「別に……してないと思ったらしてないし、したと思ったらしたんじゃない?それで何できたの?」

「と、友達だから…」

「え?」

「だから時田くんは友達だからだよ!」

赤面でそう言った私に時田くんは目を見開いて「友達だもんね」って言ってくれた。



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