fermata
♬
その日も強い風に嬲られながら、ぼーっと遠くの海を見ていた。
高台だけに、途中遮るものがなく、海風がもろに身体を殴る。
初夏の日差しの中では心地いい。
そんなことを思っていると、ふと何かが聴こえるのに気付いた。
座ったまま、視線を後ろに投げる。
洋館の、二階の窓が開き、白いカーテンが風に煽られていた。
あのカーテンが、白い影になったんだな。
人の噂なんてそんなもん。
しかし窓が開くなんて珍しい。
もしかしたら今までも開いてたのかもしれないけど。
ここにはよく来るけど、洋館をまじまじ見たことはないのだ。
開いた窓を眺めている私の耳に、ピアノの音が聴こえてくる。
何だ、人がいるんだ。
下からは、人影は見えない。
白いカーテンがピアノに合わせて踊っているだけ。
高台だけに、途中遮るものがなく、海風がもろに身体を殴る。
初夏の日差しの中では心地いい。
そんなことを思っていると、ふと何かが聴こえるのに気付いた。
座ったまま、視線を後ろに投げる。
洋館の、二階の窓が開き、白いカーテンが風に煽られていた。
あのカーテンが、白い影になったんだな。
人の噂なんてそんなもん。
しかし窓が開くなんて珍しい。
もしかしたら今までも開いてたのかもしれないけど。
ここにはよく来るけど、洋館をまじまじ見たことはないのだ。
開いた窓を眺めている私の耳に、ピアノの音が聴こえてくる。
何だ、人がいるんだ。
下からは、人影は見えない。
白いカーテンがピアノに合わせて踊っているだけ。