fermata
私は前の景色に視線を戻した。
背後の窓からは、ピアノの音が続いている。
何だっけ、この曲。
難しそう。
随分長い時間、そうしていた。
BGM付きの絶景。
何て贅沢。
ふ、と音が途絶えた。
曲が終わったのかな、残念。
「何してるの」
後ろから声がした。
少しノイズの多い、かすれた声。
「景色を見てる」
前を向いたまま答える。
そのまんまだけど、それ以外答えようがない。
別にここは洋館の敷地内ではないから、怒られることもないはず。
「暑くない?」
再びかすれた声。
「丁度いい」
次の質問はなく、再びピアノの音が耳に届いた。
背後の窓からは、ピアノの音が続いている。
何だっけ、この曲。
難しそう。
随分長い時間、そうしていた。
BGM付きの絶景。
何て贅沢。
ふ、と音が途絶えた。
曲が終わったのかな、残念。
「何してるの」
後ろから声がした。
少しノイズの多い、かすれた声。
「景色を見てる」
前を向いたまま答える。
そのまんまだけど、それ以外答えようがない。
別にここは洋館の敷地内ではないから、怒られることもないはず。
「暑くない?」
再びかすれた声。
「丁度いい」
次の質問はなく、再びピアノの音が耳に届いた。