愛言葉ー溺愛ー
そう囁いて牙を埋め込む。その時、痛みが体全体に行き渡った。
体が小さくなったせいか、我慢できていたものができなくなっていた。
「は⋯るとさん⋯痛い⋯っ嫌っ」
どんっと春叶を突き飛ばし、事の顛末を見ていた汐遠に抱きつく。
「⋯よしよし。でもね?僕だって一応吸血鬼なんだよ⋯?」
にやっと笑う汐遠。逃げようと後ずさるが腕を掴まれて逃げれなかった。
「やだ⋯やだ⋯⋯」
「⋯そんなに怖がらないで。悪かったよ。僕は血なんて吸わないし⋯」
優しく頭を撫でられポカーンとする祭莉。祭莉がポカーンとしている間、汐遠は春叶の方へ行き、頬をひっぱる。