愛言葉ー溺愛ー
「ほっぺ⋯かたい⋯」
「っ!?⋯あー。またやっちゃった!?ごめん〜!」
春叶がさっきまでとは別人のようになった。勿論、祭莉の頭にはハテナマークが浮かんでいた。
「ああ、春叶は一日九時間以上寝ないと性格変わっちゃう時があるから。」
「ほんっとにごめんね。自分でもこればっかりは制御できなくて⋯。」
申し訳なさそうに春叶が謝る。
この間のお風呂での性格の変わりようはこのせいだったのか、と納得する祭莉。
「よし、春叶も戻ったし帰ろ。」
春叶から離れて祭莉の近くに行き、祭莉を抱っこする。
「うわっ!汐遠さん歩けるよっ!?」
「⋯いーの。」
ぎゅっと力強く支えられる。そして頬に軽くキスをされた。
外に出るとまだ青空が広がっていた。まだお昼過ぎのお日様がぎらぎらと街を照りつけていた。