愛言葉ー溺愛ー

比較的に薄暗く、沢山の高層ビルに様々なお店。あたりは暗いピンクやオレンジ色の光で照らされて、ネオン街のような感じだ。

さほど人間の住む世界と変わりないように見える。けれど、空を見上げてもあるのはキラキラと瞬く無数の星々と綺麗な満月だけ。
今は朝の4時半くらいだろう。だが朝が来るような、日が昇るような気配は全くと言っていいほど無かった。


「あ、うん。地上をモデルに作ってあるからね。それに吸血鬼とかは太陽が苦手、だから。」


彩芭も隣で空を見上げながらふっと少し笑って言う。


「え、そうなの?⋯でもみんなは平気って⋯」


空から目を離し、今度は彩芭を見る。


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