愛言葉ー溺愛ー

「う、ううん。なんでもないっ!あ、それで、所有物って大雑把に言うと、血を吸われたことがある⋯噛み跡がある人間って事ね。噛み後があると裏に吸血鬼とか、闇ノ住人がいるってことだから。
悪い言い方をするとマーキングされた人間?かな。まぁ直接所有物って言うのは玲兄位だけど⋯それに俺ら吸血鬼じゃないし?」


苦笑い気味に彩芭が説明するのをただひたすらに聞いていく。


「そうなんだ⋯⋯って、ええっ!?吸血鬼じゃない!?」


幾つかある疑問の内の一つが解決され、スッキリしたと思えばまた疑問が追加された。


「うん。俺ら兄弟はみんな悪魔だよ?あれ?知らなかった?⋯あ、ココア、無くなったね。新しいの持ってくるよ。待ってて?」


そう言って頭が混乱している祭莉をよそに二つのマグカップを持って彩芭が立ち上がる。

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