愛言葉ー溺愛ー
「次は朔夜⋯ってあれ?朔夜ぁ?⋯寝てるのかな?春、ちょっと朔夜の様子を⋯」


叶夢そう言うと、はい、と言って春叶が立ち上がる。



「そうだ。祭莉ちゃんも一緒に行こ?」



そう言って祭莉の返事を待たずして、手を引いてソファの方へと歩いていく。



「⋯⋯寝てますね〜。仕方ないなぁ、朔夜は。彼は芭月朔夜(ハヅキサクヤ)祭莉ちゃんと同い年だよ。見ての通り自由な子でね。ああっ、でもいい子なんだよ?」



「そうなんですね。」



苦笑い気味に春叶が紹介する。
ソファに横たわって寝ている朔夜を見ていると、自然と笑みがこぼれた。



「うーんと、年齢的に言うと一番上が俺、叶夢で二番目が春、三番目が幾叶と朔夜で、一番下が汐遠かな?まぁ、あんまりかわんないから気にしないでね。」



「最後はりんだなっ!」


先程までつまらなそうに頬杖をついていた幾夢が待ってましたとばかりに目を輝かせて言った。



「えっ?は、はい。えっと、朝霧祭莉です。今日からお世話になりますっ。」



森の奥のカフェに住む五人との新たな生活はとても楽しそうで、とても大変になりそうな予感だった。
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