愛言葉ー溺愛ー
「いやぁ⋯⋯いや⋯っ」
ぽろぽろと雫を落とす祭莉。刹那はあやすように優しく頭を撫で続ける。
「私達が怖くなりましたか⋯?」
落ち着いてきた祭莉にそう、刹那が自嘲気味に問うと祭莉は首を横にふる。そんな祭莉を見て刹那が驚いた。
「え⋯?怖くないんですか⋯?」
「だって叶夢さん達、とか彩芭くん達は⋯⋯優しいから。⋯怖いけど⋯怖いって認めたら⋯みんなを否定する事になる⋯。私はそっちの方が怖い⋯⋯!」
刹那の胸の中で小さく泣く祭莉。刹那はずっと祭莉を見つめていた。
「お嬢さん⋯。貴女って人は⋯⋯」