愛言葉ー溺愛ー
硬い記憶は解けて
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彩芭の家から帰った後、祭莉はまた深い眠りへと落ちていった。
寝た時刻が朝の二時くらいで、いつもより早く寝てしまった祭莉は当然起きるのも早くなってしまい、暇を持て余していた。
「掃除、掃除でもしよう⋯。地下室、あったよね⋯?全然掃除してなかったはず⋯。」
考えたら即行動。掃除用具一式を何回かに分けて、地下へと運ぶ。
「何、やってるの?」
水を飲みに起きてきた叶夢がきょとんとした顔で祭莉を見る。
「あ、えと、暇なので掃除でもしようかなと。」
「そっか⋯。じゃ、僕はもう少し寝てくるね。無理はしないんだよ?」