愛言葉ー溺愛ー


ふふ、と微笑んでから階段を登っていく叶夢。祭莉も掃除を再開した。

まず、ブラッドセラーの掃除。パチっと電気を付けるとほんのりとオレンジがかった黄色の電気が何回か点滅してから点く。


「うっ⋯⋯」


中は血の匂いが埃の匂いと混ざってよく分からない気持ちの良いとは言えない匂いを漂わせていた。


「⋯A?B?」


掃除をしていると、ボトルの蓋部分にAや、Bなどのシールが貼られていた。


「血液型⋯とか⋯?」

あまり興味もないし、触って割ってしまってもアレなので気にせず掃除を続けた。


ブラッドセラーの掃除が終わり、少し古いような木造の扉の部屋を掃除しようと、ドアノブを捻る。
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