愛言葉ー溺愛ー
「あ、起きた⋯!?」
心配そうに春叶がこちらをのぞき込んでいる。
「は、るとさん?」
春叶が手を取り背中にもう片方の手をしいて支えながらゆっくりと起こしてくれる。
「どう?大丈夫⋯?水、持ってくるね。待ってて?」
パタパタと急ぎ足で部屋を出るどこかよそよそしい春叶の姿をずっと見ていた。
数分後、叶夢達を連れて春叶が戻ってきた。
「祭莉ちゃん大丈夫!?ごめんね⋯僕があの日、朝に会った時点で気付いていれば⋯!」
部屋に入るなり、叶夢が私のそばに来て涙目で訴えかける。生きてるよね、と。少しの後悔の色を込めて。