愛言葉ー溺愛ー


⋯あぁ。とっても懐かしい声。これは、誰⋯?



「りんっ!?」


「祭莉ちゃん!?」



急に歩き出した祭莉に驚きを隠せない一同。慌てる皆をよそにただひたすらに体が、心が求める方へと歩く。


辿りついたのは、祭莉の部屋にたった一つだけある大きな窓。そこを開けると月に照らされ怪しく煌めく銀の髪に金色の耳と九本の尻尾が見えた。


「!⋯妖狐!?⋯妖狐が祭莉になんのようですか⋯!」



其処には3人が浮いている。その3人が妖しく微笑んでいる。その中には祭莉の友達の姿も。叶夢が3人に向かって言うも、答えるはずがない。



「琥珀、ちゃん⋯?」
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