愛言葉ー溺愛ー
「っ!⋯姫様。私は『琥珀ちゃん』ではありませんよ。」
琥珀が一瞬辛そうな顔をしてからすぐに元に戻り窓越しに祭莉の元へきて祭莉の手を取る。
「待てっ!何処へ連れていく気だ!」
皆が狂気の色を孕んだ紅い瞳になる。
「その手を⋯離してもらえますか?」
いつもの笑顔とはかけ離れた春叶らしくない怒りの色を感じる笑顔で祭莉の傍に現れる。
「聞くとでも思うか?姫様を!御主人の妹を!惑わした汚らわしい結城一族め!二度も姫様は渡さない!」
紅い瞳で睨み祭莉を強く抱きしめる。彼女の瞳は怒りの色を孕んでいた。
「琥珀ちゃ⋯?」
「琥珀。そこまだ。連れてこい。行くぞ。」