愛言葉ー溺愛ー

琥珀と、みんなのやり取りを見ていた二人の内の一人が飽きた、と言うように琥珀に言う。


「はい。遊鳥様。」


「遊鳥⋯?まさか、お前ら⋯更屋敷の奴らかっ!?」


一瞬目を見開き、すぐに睨み朔夜が言う。


「おや、随分と早くバレましたね。当たりです。私の名前は、此処で言う⋯⋯更屋敷神楽(サラヤシキカグラ)ですかね?」


パンッと手を合わせてにこっと冷ややかに笑って答える。すこしとぼけ気味に。



「ははっ。俺は更屋敷遊鳥(サラヤシキアスカ)。」


にぃっと妖しくどこか、自信たっぷりで満足気に笑う。


「⋯⋯更屋敷琥珀(サラヤシキコハク)。」


祭莉を抱きしめたまま二人の傍に浮いていって無表情に近い顔でで琥珀が言う。空に浮かぶ大きな青い満月が三人の銀色の髪を照らした。

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