愛言葉ー溺愛ー
「うわっ!?琥珀ちゃん迷惑かけてごめんね?でもどうしてお兄様と一緒に?それに姫様って?」
祭莉が聞いても一向に泣き止む気配がなく、一同苦笑い。
「琥珀、祭莉が困ってるからおしまい、な?それに話があるからな。」
止めなければ延々と泣いていそうな勢いだったので遊鳥が引き剥がす。
「す、すいません⋯つい。」
我を取り戻したのか、しょぼんと小さくなってしまった。そんな琥珀の頭をポンと少し撫で遊鳥が祭莉の方を向く。
「祭莉、俺らはな死んだあの日、月の者になったんだ。」
(月の、者⋯⋯⋯?なにそれ⋯。)
「吸血鬼では、ないの?」