愛言葉ー溺愛ー
そう言うと、微笑んで扉の外へと消えた。
「琥珀ちゃん⋯⋯」
その声は広い空間に静かに飲み込まれた。
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「やっぱり似合うな⋯⋯。」
「そうですね。」
ふふっと微笑んで兄二人がこちらを見る。
「そんなことないです⋯⋯」
お風呂から戻った祭莉は琥珀の見立てた服を着ていた。
「ふふ。⋯座って?」
と、神楽が向かいにあるロココ調のソファを見た。
「はい。」
頷いてソファへと腰を沈める。モフモフとした柔らかい上品な生地が包み込む。