愛言葉ー溺愛ー


「でね。さっきの続きなんだけど⋯家には、地下へ繋がるところがあったんだ。」


神楽のその言葉に驚く。まさか家に地下へと繋がるところがあるとは思わないだろう。


「え⋯?なん、で?なんで家にあるのっ?」


「それは俺らも分からない。父上が関係してるとは、思う⋯。」


驚きを隠せず声を荒らげる祭莉に対し、困ったように眉を八の字にし、目を逸らす遊鳥。


「それで、幼かった私達は、少しの好奇心から地下へ行ったのです。そこで⋯妖狐に捕まり⋯」


「神楽、俺がいう。」


悲しそうに、苦しそうに顔を歪める神楽。そんな神楽を見て、遊鳥が頭をぽんと撫で、こちらに向き直った。

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