愛言葉ー溺愛ー
「血、を⋯⋯⋯!?」
聞き直すと、こくんと頷いた。
「昔、大切な人と共に生きる道を選んだ闇ノ住人と人間が結んだ儀式が今も受け継がれているらしい。」
「じゃあ、結婚式みたいなもの⋯?」
首を傾げると、遊鳥が微笑んだ。
「結婚式か⋯そうだな。誓いみたいなものだ。」
また、懐かしむ顔。その顔はどこまでも優しく、悲しい。
「でも、そんなキレイなものじゃないんだ。その儀式は批判され、あまり使われなくなった。」
儚く笑うその笑顔が胸を締め付ける。
「これが、外血種になる基本的なやりかたってゆーわけだな。」