愛言葉ー溺愛ー

「琥珀は抱きついてただろ?」


すかさず遊鳥がそう言うとベーっと舌を出す。


「コハクはいいんですぅー!」


そう言ってぎゅっと祭莉を抱きしめる。


「そ、そうだ。琥珀ちゃんはなんでお兄様達と⋯?」


琥珀に抱きしめられたまま話す。


「やっぱり、コハクのこと覚えてないですか?まぁ、簡単に言えばコハクは姫様に助けられた蝶なんです。ずーっと昔に⋯。」


にこーっと笑う彼女の瞳にはうっすらと蝶々の模様が映っていた。


「助けた蝶?そんなことあったけな⋯?」

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