愛言葉ー溺愛ー
真実は
ガラスを破って来たのは朔夜。引き続き幾夢、春叶、叶夢、汐遠、とやってくる。
それを見て琥珀が祭莉を後ろに隠すように前に立つ。
「やぁ。ラファリエート・リンヴァーテン様のご子息様。随分早いね。せっかちかな?まだ祭莉を取り戻してから⋯半日くらいしかたってませんよ?嗚呼、それだけ祭莉が大事ってことですね?」
神楽が愉快そうに見せつけながら祭莉を抱き、微笑む。そんな彼とは裏腹に赤い瞳で睨む朔夜達。
「朔夜っ!?みんなっ!」
隙間から見えるのは紛れもなく家族だった。
「待っててね?すぐ行くから」
そういう叶夢の顔はどこまでも黒く笑っていた。