愛言葉ー溺愛ー
我に返った祭莉は訳が分からくなって、ぐるぐると頭の中で自問自答を繰り返していた。
「そう。あの方はラファリエート・リンヴァーテン。あいつらの父親だ。」
「そう、なんだ⋯。」
白銀の髪をなびかせ息子達と喋るラファリエートを見る。
「ん?どうしたんだい?フェークライン。」
視線に気付いたのか、また祭莉の方を向いて笑いかける。
「い、いえ。さっきは失礼な態度をとってしまってすみませんでした⋯。」
ぺこっと頭を下げると、ラファリエートがぎゅっと祭莉を抱きしめた。
「嗚呼!なんて可愛いフェークラインなんだ!」
祭莉は最初では咄嗟のことにびっくりしたが、どこか安心する匂いに浸っていた。