愛言葉ー溺愛ー
「俺らにはその父親の血が少なからず受け継がれている。また、もし危害を加えたなら⋯それならお前に嫌われた方がいい。」
玲が真っ直ぐ真剣な眼差しで祭莉を見つめる。その表情はどこか寂しそうだった。
嘘をついたのも本当に祭莉のことを思っての行動だったのだ。
「なんで、そんな事言うんですか⋯。関係ないならっ。なんでそんな事言うんですかっ。嫌われたいなんて言わないでっ。私全部思い出したんです。彩芭君たちが私と遊んでくれたのも、お父さんに助けを呼びに行ってくれたのも!全部⋯っ!」
拭っても拭っても溢れてくる涙は止まることを知らないらしい。こぼれ落ちる涙の粒には彩芭達との過去が映し出されていた。
「⋯!お嬢さん、私達のことを思い出して⋯っ。」