愛言葉ー溺愛ー
「ん、そうだ。別に敬語じゃなくて、いい⋯ってハルが言ってた。まぁ確かに家族に敬語は使わないな」



「ええっ!?む、無理ですよ⋯っ!」



いくら家族といえど、昨日の今日来たばかりでしかも年上の人ばかりだ。流石に敬語を使わないのは抵抗がある。

断ろうと喋ろうとすると汐遠が一歩早く喋り始める。



「はっ、気にしなくていいのに。それに最初っから図々しかったからな。今更だろ?」



「え⋯⋯」



汐遠の言葉を聞き全身からさあっと熱がひいていく。自分では失礼のないように振舞っていたがそれが違うとなれば大問題だ。

だんだん青ざめていく祭莉。それを見て汐遠がハッとした。



「バカっ!冗談だって気づきなよっ!?⋯っ違う⋯ごめん⋯」
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