愛言葉ー溺愛ー
明かされる歴史の輪
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ようやく落ち着いた祭莉は朔弥と一緒にカフェへ帰っていた。
「⋯ただいま。」
「ただいま帰りました。」
心配かけまいと笑顔で茶色い扉を開け、中に入る。幸い祭莉は余り気にしていなかった。
「おかえり。」
カフェのテーブルで一息ついていた叶夢と、早く帰っていた幾夢がこちらを向いて、微笑む。
「叶夢、幾夢、こいつ思ったより危ない。いつ襲われるか分からない。」
朔弥が、叶夢と幾夢に今日あった出来事を喋る。それを聞いてさっきまで穏やかだった2人が真剣な顔になった。