愛言葉ー溺愛ー
「ふっ⋯かわい。診察はしたので。心配ないです。ゆっくり休んでください⋯⋯じゃあ。」



ポンと頭に手を置いて、部屋を出ていく。


ぽつんと一人取り残された私は恥ずかしさと少しの恐怖を抑えるようにベッドに寝転ぶ。と、隣に違和感を感じる。

そろりと、毛布を捲ると、そこにはすやすやと可愛い寝顔をしたお昼寝マイペース王子こと、朔弥が寝ていた。



「朔弥っ!?」



「んー⋯」



長い手が伸びてきて、がっちりと抱きつかれる。身動きが取れない程にぎゅーっと抱きしめられる。

向かい合った状態で、顔が近く心臓が爆発しそうな祭莉。それに少し噛まれたところが痛む。


「朔弥っ!起きてーっ!痛いからーっ」


「ん。五月蝿い⋯」



起きてるのか起きてないのか、朔弥は口を閉じさせるために強引にキスをする。


「んっ!?」



立て続けにキスをされて泣きたくなりそうな祭莉。それに気付かずすやすやと眠る朔弥。



「もう⋯⋯!」

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