愛言葉ー溺愛ー
毛布を祭莉にもかけて、背中からぎゅっと抱きしめる。


叶夢の大きな体に祭莉はすっぽりと収まってしまった。



「なに言ってるんですか────」



叶夢の方を向くと、思ったより顔が近く、驚く。


寝起きのせいで少し乱れた髪と服、そしてまだ眠いのかとろんとした瞳がなんともいえない色気を醸し出している。



「んー?俺ね、寝起きはすんごい不機嫌になるタイプなの。俺が言うことに逆らったら⋯わかるよね??」


「う⋯⋯」


にっこりと笑っているのがさらに怖さを増している。祭莉はどうすることもできないまま、叶夢の腕の中へと閉じ込められた。


祭莉が開放されたのはそれから一時間後だった。


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