愛言葉ー溺愛ー
「大きい⋯!」
「ふん。無駄に広いだけでしょ。」
感動する祭莉をよそに容赦なく毒を吐く汐遠。予想外の広さにイラついているようだ。
中に入ると涼しい風と柔らかな音楽が流れてきた。明るい色の木材で造られた床や本棚、椅子は自然な温かみがあった。
本は綺麗に整頓され、心地よさそうに本棚に並んでいた。
奥の方には小さな子供でも楽しめるような家具や絵本が並んであった。
「じゃあ私は二階の方に行ってみますね」