愛言葉ー溺愛ー
そう言う二人の前にはとても小さな子供がいた。ちょうど小学三年生程の。
⋯無論祭莉である。
「それが、この本を読んだら急に⋯」
持っていた赤色の表紙の本を見せる。その途端、二人が目を見開いた。
「その本っ!」
「⋯なんでこんな所に⋯⋯?」
よくは分からないが怪しい本だということだけは分かった。
「これは⋯僕達闇ノ住人が作った呪いの本だよ。これは人間が開くと背がちっちゃくなるイタズラの本だけど⋯」
「⋯⋯問題は何故人間界にあるか⋯」
「⋯え?」
難しい顔つきになる二人。状況が飲み込めない祭莉はただ戸惑っていた。